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なにもないよ

3.13.2017


3月。何日かは忘れた。理由は何日にも渡って日記を書いていたから。

少し疲れ気味。天気は晴れ。

風が強くてとても寒かった。目の下のクマが日に日に酷くなるのと同じように、昼に感じる春の兆しがどんどん酷くなってきた。

本当に嫌になる。


知らん間に眠っちゃって

嫌なとこ着いちゃって

新宿はどっちだった?って聞いたら

甲州街道だよ、って。

そんな感じで僕もいい感じの企業に入りたいのだけど。

でもそれが本当の気持ちであるかは分からない。

本当の気持ち。


我が親愛なるSuiseiNoboAzが新曲を発表した。

歌詞が本当に切なくて、何回もリピートして聴いている。


愛する人の為に  毎日汗をかいて働こう

生きていこう  幸せになろう

have a nice day,Babylon 東京

いつかまた新宿に来ることがあったら

泥臭い川べりでビールを飲もう

いつかliquid rainbowがやってきて

俺たちみんなを助けてくれる


今までの作品を俯瞰してみると、なんとも哀愁のある歌詞だ

今までがあるからとてつもなく染みる。


最近色んな人に会って話していると、自分だけがズレている感覚を覚えてしまいなんとも虚しい。

自分一人どんどん気持ちが高揚してきて、それに伴って頭も興奮し、だんだん話がおかしくなってくる。

話すテンポがおかしいし、気づいたら自分が一体何を話しているのか分からなくなってくる。酷い時は言葉の語法も気にせず、ただ誤った日本語をひたすら乱射する茶番と化している。


喋っているうちに薄々自分が泥沼に溺れていってる感覚は伝わってくるのだけど、もう自分ではどうすることもできないところまで浸かってしまっている。

やっぱり僕は何かおかしいのかもしれない。

もっと上手にやりたいのだけど、やり方がよくわからない。

せめて自分だけでもいいから、この違和感を感じないようになりたい。

じゃあ何も喋らず、普通に落ち着いてそこにいたらいいんじゃない?

そうじゃない?

なんで僕は普通にその場にいれないのだろう。


喫煙所でタバコを吸っていると、どこを見ていたらいいのかが分からなくなるのと同じように。

電車に乗って車窓を見ていると、多くの人間の目がそこに存在していることが怖くなるのと同じように。

ただ普通にその場にいたらいいんじゃない?

そうじゃない?


どんなに自分が惨めに思えても無為に続いていく人生は、あらゆる惨めな物事の代表だよなぁ。

どれだけ惨めでも友達はそこにいるし、どんなに惨めでもそこに家族はいる。どんなに惨めな生活でも、それ自身は永遠に続いていく。


いくらみっともなくても泣いちゃダメなんだぜ?

そりゃそんな姿、最もみっともないからね。

でも本当にそうなのだろうか?

元を返せばみっともなさ過ぎるが故に泣きそうなのに。


Mors principium est.

Death is the just beginingという意味のフィンランド語らしいのだけど、たしかに死は本当の意味での救済になりうるかもしれない。


先週はよくわからない企業の説明会に二つ行った。

そこで僕はずっとお姉さんの大きく膨らんだ胸を見ていた。なんであんなに目立つような服を着たのだろう。説明が全く入ってこない。

お姉さんはとてもスラッとした美しい体型だったが、なぜか顔や目は丸っこくて、丸メガネがよく似合っていた。だからなのか体型に似つかない可愛らしさがあって、僕はそれに心揺さぶられた。なんでだろう?元々は太っていたのだろうか?

鼻はちょっと丸くつぶれていて、髪の毛をくくる時に余ったアホ毛がおでこの所々からはねているのもよかった。


彼女はよく自己実現、成長と言っていったけれど、痩せるための自己実現、おっぱいの成長。

この二点を鑑みればとても筋の通った言い分だ。

帰りにネットでその企業の評判を調べてみたが、最高にイカした書き込みが多く見られた。

世知辛い

この世の中、あんな綺麗な女の人のおっぱい一つさえ信じられないのか?


そういえば随分前の学内説明会で、これまたスラっとした可愛らしい女性が細くて綺麗な声で一生懸命不動産の説明をしてくれた。その声があまりに綺麗だったから、僕は鉄琴の音を想起した。

彼女のTシャツの端から見える鎖骨はとても綺麗で、それも相まって彼女は僕にとても清楚な印象を与えた。

そんな綺麗な人が説明の合間にサッとお茶をラッパ飲みし始めたものだから、僕は興味もないのにすぐその会社にエントリーを出してしまった。

今では少し後悔している。


一方、別日に行ったもう一社の人事は27くらいの兄ちゃんで、変な笑顔と変な唇で嘘くさい営業の素晴らしさを説いていた。

そんな彼との三時間で僕は清々しいくらい綺麗に失禁した。

やっぱり男の人事は鼻から信用ならない。

僕は”エントリーをしない”の項目に丸をつけ、理由の欄に胡散臭いと書いておいた。


性格が日に日に悪くなっていることを自覚する。

本当に嫌になる。

鏡に写る自分は髪が短いし、目が死んでいる。髪が短いことはさして問題ではないのかもしれないけれど、一メタラーとしてこれはとても異常なことだと感じる。

まるで徴兵されに行く人みたいじゃないか。


説明会で熱心にうなづく人を僕はどう見ればいいのか分からない。酷く胸がざわつく。

自分の両親の顔がちらつく時、目に涙が溜まってしまう時もある。

しかしあれこそが生きていくことなのだ。

生きていく。生きていかなければならない。

でもそれにしたって僕はやっぱりあの空気感が嫌だ。


相変わらずだよ  好きなようにやってる

ガタガタガタガタ言われるけどね

あの頃のことを覚えているか?

今気温はどんどん上昇していく

通りにいろんな食い物の匂いや  夏草の匂いが戻ってくる

何万キロも走ってきた後の  お前はまるで消しゴムのカスのよう


liquid rainbowがやってきて  俺たちみんなを助けてくれる

liquid rainbowがやってきて  俺たちみんなを助けてくれる

花は枯れ  風が止まり

恋人たちが消えた後に

liquid rainbowがやってきて  俺たちみんなを助けてくれる


愛する人に捧げるために  毎日汗をかいて働こう

生きていこう

幸せになろう

have a nice day,Babylon 東京

いつか新宿に来ることがあったら

泥臭い川べりでビールを飲もう

いつかliquid rainbowがやってきて

俺たちみんなを助けてくれる


そうだよ。

できれば変わらず好きで居続けたい。